少し前に、海外旅行での現地通貨の調達はクレジットカードのキャッシングサービスを利用するのがお得で便利という話を書きました。
今回のタイ旅行でも、もちろん、タイに到着した空港で、クレジットカードの海外キャッシングサービスを利用して現地のATMから現地通貨のタイバーツを調達しました。
便利な海外キャッシングの落とし穴、ATM手数料
今回も1か月近くの長旅なので少し多めに5,000バーツ調達することにし、いつものようにATMを操作していると、途中で気になる画面が。「手数料が200バーツかかりますがよろしいですか?」と書かれています。
ATM手数料がかかる場合があるのは知っていましたが、200バーツは日本円にして大体600円。手数料としては結構な額なので、先に進むのをちょっとためらいます。でもここはもうすでにタイ。他に現金を手にする手段もないので、気になりつつもOKを押して5,000バーツを手に入れました。
実際にどちらがお得か計算してみる
ATM手数料が思っていた以上に高かったので、本当に海外キャッシングの方がお得なのか気になり、実際に計算してみることにしました。
両替所の場合は、15,533円
まず、両替所で5000バーツを手にするには日本円がいくら必要か計算してみます。
ちょうど空港の両替所のレートを写真で撮っていたので、これを見てみると、この日は1円で0.3219バーツでした。
これをもとに計算すると、
5,000 ÷ 0.3219 = 15,532.7742円
で5,000バーツ手に入れるには15,533円必要だということがわかりました。
海外キャッシングの場合は、15,426円
次に、海外キャッシングの場合を計算してみます。
今回は利用したJCBカードのこの日の基準レートを調べると、1バーツ2.88円であることがわかりました。このレートで5000バーツを調達するには、
5000 x 2.88 = 14,400円
で14,400円必要だということがわかります。
さらに手数料200バーツ = 576円を加算すると、14,976円。
キャッシングの利息は最低で、
0.2 x 27 ÷ 365 x 5000 x 2.88 = 213円
最大で、
0.2 x 57 ÷ 365 x 5000 x 2.88 = 450円
利息が最も高くついたとすると、
14,976 + 450 = 15,426円
になりました。
5000バーツの場合は海外キャッシングの方がわずかにお得
5000バーツを手にするために、両替15,533円が必要なのに対し、海外キャッシング15,426円で、海外キャッシングの方がわずかにお得だという結果になりました。その差は107円とほぼ変わらないのですが、現金を持ち歩かなくていいという点で、タイでもクレジットカードの海外キャッシングに軍配があがるかなと思います。
何バーツ以上であれば海外キャッシングの方がお得か?
ATMの手数料は引き出す金額に関係なく1回あたり200バーツなので、引き出す額が少ないほど、手数料の割合が大きくなってきます。そのため、あまり小さい額を引き出すと、両替所で両替した方がお得になってしまいます。
そこでいくら以上引き出せば海外キャッシングの方がお得かも計算してみました。
Yバーツ引き出せば海外キャッシングの方がお得だとすると、海外キャッシングでYバーツ引き出すのに必要な日本円は
Y x 2.88 + 576 + 450
で求められます。
一方Yバーツを両替所で手に入れるのに必要な日本円は
Y ÷ 0.3.219
で求められます。海外キャッシングで引き出す額のに必要な日本円が両替所で必要な日本円より小さくなればいいので
Y x 2.88 + 576 + 450 < Y ÷ 0.3219
が成り立ちます。
これを解いて行くと、
( 1 ÷ 0.3219 – 2.88 ) x Y > 576 + 450
Y > (576 + 450 ) ÷ ( 1 ÷ 0.3219 – 2.88 )
Y > 4528.7バーツ
となり、1度に4528.7バーツ以上引き出せば、海外キャッシングした方がお得だということがわかりました。
最後に
いろいろ計算をしてみましたが、ATMで1度に5000バーツ以上引き出せば、便利さだけでなく、お得度でも両替に勝っていることがわかったので、タイでも安心して海外キャッシングすることができそうです。
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